錦北っ子日記 ~Tちゃんの場合~

こんにちは。錦糸町北口整体院で託児を担当しています保育士のマキです。

今日は、当店にいらした可愛い人見知りの、もうすぐ2歳になるお子さんの話をします。

人見知りですから、入店してすぐに泣きだしました。泣いているというより怒っているんです。「ママがいいと言っているのに、何でママのところに行かせてくれないんだ!」と怒っている感じです。でも、せっかく当店を選んで来ていただいているのに、お子さんが泣くからといって施術が出来ないのでは、専任保育士がいるという看板を掲げている意味がなくなってしまいます。ちょっと可哀想ですが、ここはTちゃんに我慢していただくしかありません。

お母さんにNHKの子供番組『いない いない ばあ』が好きだとお聞きしたので、DVDを流してみました。が、怒っているのでそれさえも気に入らない様子で、自分でDVDのスイッチを切ってしまいました。そしておもちゃの入っている棚や施術用のベッドを踏み台にして、私を乗り越えてお母さんのところへ行こうとしたTちゃん。まぁそんなことをしたところで、結局はひょいと私に抱えられてしまうのでお母さんのところへは辿り着けません。お母さんのところへ辿り着けないと悟ったTちゃん。今度は部屋の隅に使っていないタイルマットが積んであるのですが、それを怒って泣きながら投げてバラバラに散らかしました。ママのところに行かせてくれないおばちゃん(私)に対する、言わば嫌がらせな訳です。

でも、タイルマットをバラバラにしたという行動が、偶然にもTちゃんの気分を変えるキッカケになったんです。

マットをバラバラにしても私が怒りもしなければマットを片付けようともしないので、今度はマットを重ね始めたんです。「バラバラが良いなら重ねたら嫌がるのか?」とでも思ったのでしょうか。バラバラになったマットをおもちゃの棚の上に重ねる、それを今度は施術用ベッドの上に重ねる、そんなことをしているうちにそれが遊びになりました。怒りながら泣きながらやっていたのが、だんだんと泣かなくなり、マットを私に手渡すようになり、マットからブロックになり、ブロックからおもちゃになり、最終的にはアンパンマンのボールを左手で抱えながらおままごとセットの野菜を切って遊びました。

お母さんのことを忘れた訳ではありません。おばちゃんと遊んでいるのがとても楽しいという訳でもなさそうでした。でも最初に思ってた程このおばちゃんがイヤではなくなった、という感じでしょうか。笑顔はありません。笑顔はお母さんのものです。でもちょっとうつむき気味に、それでも切ったおもちゃの野菜を私に手渡してくれるTちゃんを見ていると、とても愛おしい気持ちになりました。

一概に人見知りと言っても、お子さんによって、またその時によっても違います。今回こんな風に後半遊んでくれたTちゃんも、次回は1時間中泣いているかもしれません。でもまぁそれも仕方がないことなんです。だって人見知りの時期なんですから。今だけの愛おしい時期なんですから。

錦糸町北口整体院